やねかべコラム_6
2023.11.8 「福やね」のやねかべコラム
みなさまお久しぶりです。
10月14日に行いました「2023年 柴田商事感謝祭」には多数ご来場いただきまして誠にありがとうございました。
ご挨拶が遅れましたが、この場をお借りしまして御礼申し上げますm(_ _)m
さて今回は「スレート屋根」のデメリットをご紹介します。
前回もお話ししましたがどの屋根材にもメリット・デメリットがありますので、これが良いとか悪いとかではなくご自宅の屋根の事を知っていただき、皆様が上手に建物と共に過ごしていただければと思います。
もちろん屋根のリフォームやメンテナンスは是非「福やね」にお任せください!!
無料点検も実施中ですのでお気軽にご相談ください。
デメリットその1. ひび割れ
スレート屋根のメリットは軽くて耐震性が高いと前回お話したのですが、確かに耐震性が上がり建物には非常にありがたい屋根材です。
しかし屋根材が劣化してくると塗装も劣化し水分が浸透しやすくなります。
浸透した水分が凍結や融解を繰り返しひび割れを起こしやすくなります。
また水分を含んだ屋根材に苔やカビなどが生えやすくなります。
特に北面など陽の当たりにくい部分は要注意です!
生えてしまった苔やカビが広範囲に繁殖し劣化を早める事になります。
上の写真は、水が滞留し易い屋根材の、重なり部分に苔が生えてしまっています。
この写真は塗装の劣化が激しく水分が浸透しやすい状態です。
デメリットその2. 定期的なメンテナンスが必要
スレート屋根の耐久年数は約20年~30年と言われていますが、瓦などと比べると塗装などの定期メンテナンスが必要です。
塗装の頻度は約10年毎と言われていますが塗装を施しても母材自体が新しくなるわけではないので葺替えしなければいけない時は絶対にきます。
最近では10年毎に塗装を繰り返して費用をかけるより、最初のメンテナンスで葺替えやカバー工事をされるお客様も多くいらっしゃいます。
確かにその方がコストパフォーマンスが高いですし、複数回塗装した屋根は塗料がしっかり付着せず施工不良となるケースもあります。
上の図は3回の屋根塗装と1回の屋根リフォームをグラフにしてみたものですが、どちらの工事にも必ず必要になってくる足場費用も、塗装だと3回分かかりますよね。
1回の足場費用はおよそ30万円前後ですから、屋根塗装だと単純に60万円分足場費用を多く負担することになります。
それでしたらその費用を雨樋や外壁のメンテナンスに回す方が得策かもしれないですね。
デメリットその3. 野地板の腐食のリスクが高い
熱狂的なこのブログのファンの方なら(そんな人いるの⁉)覚えてらっしゃると思うのですが、瓦屋根のメリットの一つに通気層を確保し易い事があったと思います。
ところがスレート屋根の場合、通気層の確保が困難になります。これは金属屋根にも言えるのですが、スレート屋根だと先にお話しした水分が浸透しやすい事が関係してきます。
スレート屋根はまず野地板を貼り、その上に防水シート(ルーフィング材)を敷いてから屋根材を設置していきます。浸透した水分が結露により屋根材の下のルーフィングに到達、野地板とスレート材に挟まれた防水シートは熱気と水分を逃がすことができません。スレート屋根の中はサウナ状態になり腐食が進行し始めます。
上の写真は腐食がかなり進行した状態です。
野地板が腐食してしまうとルーフィングも腐食し意味を成していない事になり、屋根に侵入した水が雨漏りとして建物やひどくなりますと部屋にぽたぽたと落ちてきます。
雨漏りを放置してしまうと雨水が建物に染み込むことによって、建物自体が劣化し建物の強度を弱くするため倒壊につながり得ることもあります。
また、水分を含んだ建築材にカビなどが生えることによってハウスダストアレルギーなどの健康被害や雨水が電線に入り込むことで漏電やそこに起因する火災が起こるケースがあります。
一つ但し書きをすると、雨漏りを放置~のくだりは「スレート屋根だとこうなります!」ではなくてどの屋根にも当てはまりますので皆様ご注意ください!!
今回は「スレート屋根」のデメリットを紹介させていただきました。
母材自体の耐久年数は比較的長いので、費用はかかりますがこまめなメンテナンスで長く付き合える屋根かと思います。
ただメンテナンスの際に気を付けていただきたいのが「アスベスト」です、ご自宅のスレート屋根材がアスベスト含有品かどうかを知っておく必要があります。
アスベスト含有品かどうかを見極めるのは非常に難しいですが、まずはご自宅を建てられた時期で判断するのが一般的かと思います。
アスベストのお話も話すと長くなっちゃいます・・・ので次回はアスベストのお話を!
屋根材だけでなく外壁材も含めてお話させていただきますね☆